# Keybase
この記事の内容は2020年7月頃のものです。
Keybase (opens new window)はエンドツーエンドの暗号化によって安全にメッセージをやりとりしたりファイルを共有したりするサービス[1]です。ウェブブラウザの他、Android、iOS、Linux、macOS、Windows用のアプリでも利用できます。
# サーバやクライアントどうしのやりとり
Keybaseではアカウントへのログインにパスフレーズを使えますが、基本的にはクライアントプログラム(あるいはクライアントデバイス)から利用することになります。クライアントプログラムからアクセス可能な情報はkeybaseサーバ上に共通鍵暗号で暗号化されて保管されていて、共通鍵は、アクセス可能なクライアントプログラムそれぞれの公開鍵で暗号化されて保管されています。
クライアンントプログラムどうしはKeybaseサーバを通してやりとりします。Keybaseは、公開鍵暗号を利用してやりとり暗号化することにより、クライアントプログラム同士がKeybaseサーバに知られることなく共通鍵を共有できるように設計されています。
この節は、DegicaのTaku Nakajimaさんによるブログ記事『Keybaseの暗号化 git を理解するためのポイント (opens new window)』を参考にさせていただきました。Keybaseによる資料『Keybase Crypto Documents (opens new window)』でも、リンク先の文書が一部失われていますが、詳細を確認できそうです。
# OpenPGP鍵対
Keybaseの利用を始めるとOpenPGP鍵対が生成あるいはインポート[2]され、CLIから利用可能になります。詳細については、keybase help gpg
などを参照してください。生成された私有鍵のパスフレーズは、Keybaseのパスワードと同じです。
Keybaseに登録してある鍵対のIDを、下記のような手順で確認できます。
$ keybase pgp export | gpg
gpg: WARNING: no command supplied. Trying to guess what you mean ...
pub rsa4096 2017-03-13 [SC]
C31D6E888EEB6DACEA881A8C7BF7154E0B170373
uid zunda <zundan@gmail.com>
uid zunda <zunda@freeshell.org>
sub rsa2048 2017-03-13 [E] [expires: 2025-03-11]
sub rsa2048 2017-03-13 [SA] [expires: 2025-03-11]
Keybaseに登録されているOpenPGP公開鍵は、curl
コマンドでhttps://keybase.io/ユーザーID/key.asc
から取得したりkeybase pgp pull
コマンドでGnuPG鍵束にインポートすることもできます (opens new window)。
2020年5月にZoomはKeybaseを買収 (opens new window)しました。Keybaseサービスの今後の動向に注視が必要かもしれません ↩︎
本稿で紹介している鍵対がどう生成されたのか記録が残っていません。すみません ↩︎